林 秀憲プロ

はじめてナイトオレンジというレンズを手にした時、真っ先にイメージが浮かんだのが高知のアカメ戦。
アカメという魚は最大で130cmクラス 30kgを超える大型魚。
この1mを超える巨体をショアからシーバスタックルで真剣に狙う世界がアカメ釣りの醍醐味。
自分のなかで一番こだわりが強いカテゴリーだけにそこで使うタックルやギア各種にはとことんこだわり抜いてきたが、アイウェアもまた大きな武器になる。
日没から翌夜明けまで、基本夜間でのゲームが主体となるが、シーバスよりはるかに激しいアカメのファイトは一進一退の攻防になることも多い。
そのファイトの最中にフッキングの状態やリーダーのささくれ等のダメージ具合でファイトの展開も変わってくる。
自分の場合は魚の頭の向きに応じて、テンションとロッドの角度によって魚の動きをコントロールするため、ラインから頭の向きをどれだけ把握できるかがカギとなる。
今年は初となるアカメがヒットした時はちょうど陽が落ちて、急激に暗くなり始めた矢先だった。
いつものごとく、突如はじまる強烈なファーストランで一気にラインを50~60m引き出される。
しっかりとフッキングしたのちに、魚をコントロールしながらゆっくりといなす。
沖で強烈なヘッドシェイクをお披露目してくれる元気なアカメ。
その一瞬で口元にフッキングしているルアーを目視で確認。
口の横のカンヌキと呼ばれる一番良いトコロに掛かっているので余裕でやり取りができた。
ナイトオレンジでは通常より若干度数を上げているため、陽が落ちてだんだん暗くなっていくなか、より遠くを見やすくなっているのが功を奏した。
寄せては引き出され、幾度となく繰り返される激しい攻防。
そのギリギリのスリルがこのアカメゲームの最大のヤマ場。
走らせたくないほうに走るときにはラインテンションを抜いて、頭の角度を変えてやるとよい。

「柔よく剛を制する」

このスタイルがシーバスタックルでアカメを獲る秘訣と自分は考えている。
陽もすっかり落ちて、暗くなった水面で徐々に接近してくる魚体。
紅い目の残光がまぶたに焼き付く。
激しい攻防を制してついに手にしたアカメはメーターオーバー。
「この1本に出会うためにここまで来た・・・。」
何度も経験しているが、そのズシリとした重さに思わず感極まる。

「見えること」

それは最大の武器のひとつであるといえる・・・。
ナイトオレンジというレンズがまたさらなるチャレンジに武器となることを確信した瞬間だった。